くまごろうの雑記ブログ

過去の「シンガポールでの生活回想録」「国内旅行」や、くまごろうが知っている「雑学」をテーマにしたブログです。

シンガポール 生活 回想録 :住宅事情

シンガポールに住んでみて日本(特に都市部)の住宅事情のウサギ小屋かげんが半端ないことを痛切に感じ、ショックを受けたので、今回はシンガポールの住宅事情について紹介します。

 

 目次

  1. シンガポール庶民の住宅事情(HDB)
  2. お金持ちや外国人の住宅事情(コンドミニアム)
  3. まとめ

 

1.シンガポール庶民の住宅事情(HDB)

シンガポールは、日本以上に狭い国土に人が住んでいる(淡路島や東京23区ほどの面積しかない小さな島国)ため、土地を有効活用する必要から、ほとんどの国民が下の写真のような30階くらいの高層の公団住宅(HDB)に住んでいます。

くまごろうが住んでいた20年ほど前は、人口約500万人くらいだったと思います。

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HDB

 

ところが、この公団住宅の居住面積がだいたい120~150m2、広いところでは200m2もあるんです。

 

当時はまだまだ日本人の平均所得がシンガポールを大幅に上回っていた時期でしたが、日本人は何で狭い土地や家を買うために何十年もローン返済のためにあくせく働いているのか?と真剣に何かがおかしいなと思いました。

 

今になって思えば、シンガポールと日本には決定的な違いが2つあるように思います。

 

1つ目は、

同じ狭い国土面積でも、シンガポールの「土地」は国有、日本は国民が所有することができます。

このため、シンガポールでは、計画的な都市開発を行うことができて、高層住宅や商業ビルを作ることで土地の有効活用ができた。

 

一方、日本は、個人所有の不動産との権利調整が大変で計画的な都市開発がやりずらかったことや、地震大国で昔は高層化も難易度が高かったのでしょう。

 

ちなみに、シンガポールは1970年以降の国土開発(都市開発)にあたり、日本の建築家の丹下健三氏と契約し意見を取り入れています。

1970年、故リー・クアンユー元首相と丹下健三氏が香港大学で同時に名誉博士号を受賞したことがきっかけで依頼したらしいです。

 

丹下健三氏は、島全体の開発基本構想やマリーナ・ベイ・サンズがあるマリーナ・サウス地区の計画作成に携わったそうです。

 

新宿副都心も丹下健三氏が構想したものですが、シンガポール中心部のラッフルズプレイスの高層ビルと新宿副都心の高層ビルのたたずまいがどことなく似ているように見えます。

また、東京都庁舎も丹下健三氏の設計です。

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ラッフルズプレイスの高層ビル群

2つ目は、

日本は高度成長に伴い首都圏の「土地の価格」が高騰し、住宅=「土地+建物」のトータル価格が高くなり、庶民が買える家のサイズが一戸建てでもマンションでも小さくなっているのではないかと思います。

 

2.お金持ちや外国人の住宅事情(コンドミニアム)

20年前は、シンガポールのお金持ちや私のような外国から来た駐在員の多くは、コンドミニアムと呼ばれる高級マンションに住んでいることが多かったです。(一部の超お金持ちは数は少ないですが一戸建てに住んでいます。)

 

東南アジアのコンドミニアムは、建物の出入口にガードマンがいて、プールが付いているのが普通です。

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高級コンドミニアム(私が住んでいたものより相当高級)

くまごろうが最初に住んだのは、イーストコースト(東海岸)沿いにある築年数はかなり古いけど大規模なコンドミニアムでした。

 

プールとスポーツジムやレストラン、雑貨店やクリーニング店や理髪店な敷地内にありました。

20階の部屋のベランダからは、海が一望できる絶景でした。 

ここは200m2くらいの広さで3ベッドルーム、2バス、トイレも2つありました。

ただし、古い建物なのでヤモリが頻繁に部屋に入ってきました。

 

その後、オーチャードホール近くの比較的新しいコンドミニアムに引越し、ヤモリやゴキブリを部屋で見かけなくなりました。

 

あれから20年近く経過し、日本がデフレで経済不振が続いている間もシンガポールは成長を続けてきましたから、現在ではシンガポール人の方が日本人より1人当たり所得が多いお金持ちになっています。

億万長者がたくさんいるそうです。

きっと、今では、コンドミニアムに住むシンガポール人が相当増えていることでしょう。

 

3.まとめ

家の広さ人の心理面に与える影響が本当に大きいことをこのとき身を思って体験しました。

広い家に住みはじめ、ベランダから南国の海を毎日見ていると自然に心がゆったりしてきました。

住まいに限らず、人間は「環境」に左右されますから、どんな環境に自分を置くかは、どんな考え方をしてどんな生き方をするかということにつながるような気がします。

 

 

To be continued